その②初節句のお祝いのまつりであるということ

NAVA@八まん連

2017年07月27日 22:36



今回は私の考える四つの構成要素の中から、初節句のお祝いのまつりであるということ、について書きます。

今では長男であるかないかはあまり関係なくお祭りが行われていますが、少し前までは「長男の誕生を祝う」というのが基本でした。その昔の家長制度の名残りからか、跡継ぎたる長男が誕生したということは、それはそれはお目出たい事だったのでしょう。

そして行わるのは端午の節句の時期。昔は節供と言って、節目となる日に神様にお供えをし、家の後継ぎとして生れた男の子が無事に成長していくことを親族総出で盛大にお祝いをし、一族の繁栄を願うという重要な行事だったそうです。





今でも口上では「〇〇くんの健やかなる成長と、〇〇家の益々の繁栄を祈念し~」と言っていますし、「〇〇家の接待」「お施主の〇〇さん」とも言っているように、初子祝いというよりも「家」のお祝い、初節句のお祝いという性格が非常に濃く出ていると考えます。
そのようなお祝い事ですので、当然祝い酒も振舞われたでしょうし、その流れが現在の初練りとして残っているのだと思います。






そうそう、最近また変な言葉を目にするようになりました。
「今年ウチが初子をやる」とか「友達の初子へ行く」「初子料理」なんてもあったり、もう訳わからんので勘弁して欲しいです。

上記のとおりの性格があるのですが、なんでもかんでも『初子祝いという言葉』で片付けてしまうと、こういった由来や意味合いが継承されず、お祭りの形も変わって行ってしまうのではないかと心配しています。
どうか新聞やネットでこのような変な言葉を拡散しないように、くれぐれもお願いしたいです

尚、この話題についは浜松凧揚祭研究会のブログも併せてお読みください。2013年5月2日「端午の節句 初節句」http://takoken.hamazo.tv/e4440842.html