嵐より怖いもの
自分は部屋の掃除が苦手だ。
でも昨日はこの一週間かけて編集したサンダーバーズのビデオを仲間たちと楽しむ爆音パーティー。友人を招く手前、汚い部屋では申し訳ないという事で一念発起して部屋を片付けた。
そして今日も大掃除。毎年年末は何かと慌しく、まぁいいかで終ってしまうので少なくとも窓の掃除だけは暖かいうちに済ませておこうというのが昨年からの宿題で、ひと段落ついた今日は早起きをして大掃除を始めた。
大掃除といってもホースの水をジャブジャブと窓にかけて磨くだけ。水が部屋の中に入らないように鍵をしっかりしめて掃除を始めた。
一番最初は部屋からベランダへの出入りの窓。ここばっかりは鍵をかけれないので中に水が入らないように慎重に洗う。そして二番目の窓、三番目の窓と順調に進む。
「滅多に掃除しない俺が二日続けて掃除だなんて、嵐がくるとか言われちゃうかな」などと独りほくそえみながら窓の次はシャッターの水洗いに進む。三番目の窓から折り返して順にシャッターの汚れ具合を確認。三番目の窓と二番目の窓は普段シャッターを閉めていないので汚れもない。やはり普段シャッターの上げ下ろしをしている一番目の窓が汚れているようだ。よしこのシャッターを洗おう。
よいしょっと!「ガラガラ、ガッシャン!」
あっ・・・・・・・・・・・・・・・・・・なんかガシャって言ったぞ、今。
どんだけ力を入れてもロックのかかったシャッターは上がることはない。他の二つの窓は厳重に鍵がかかっている。そう、ベランダに取り残されてしまったのだ。
家族は買い物に出かけていて日が暮れてからでないと戻りそうにない。そしてここは三階、無理をすれば本当に命を落としかねない。
もともとパニック症候群の気があるオイラとしては急激にあせり始める。なんだか天気も崩れてきて、風も強い、雨も降りそうだ。・・・・・どうしよう、ここで数時間待つのか・・・・・ウンチしたくなったらどうすんだ・・・・・もしかして二階から火が出たら俺はこのままあぶり出されるのか・・・なぜ逃げ遅れたのかとかミステリーになっちまう・・・・色んな事が頭の中をめまぐるしく浮かんでくる。落ち着くんだ。
一階には年老いた母親が居るんだが耳も遠いし足も悪い。でもなんとかこの状態を伝えて家族に連絡をつけなければ・・・・大声を出しても届かないのでホースヘッドを一階までブラ下げなんとか一階の窓にぶつけようとするのだが気づいてくれない。あとは近所の方が通りかかったら助けを求めるしかないのだが、日曜の昼下がりで一向に人が通らない。もう打つ手もない。。。
「こんにちは~、なにやってんスかぁ?」
地上を見下ろすと近所に住む友人のY田君ではないか!!
『助けてくれぇぇぇぇぇぇぇぇ!』
たぶんかなり泣きそうな顔だったに違いない。心の中でY田君に連絡がつけばカミさんにも連絡がつくと思っていたところだったのでまさに神降臨といったところ。本当に助かりました。
みなさん、慣れない事をやるときには十分注意しましょう、という話しでした。
関連記事